外資系金融の終わり

目についたので読み始めて読了。
外資系とか金融業界への就職を考えている人には、少しは参考になるかもしれない。
それよりも参考になるのは、宝くじが、いかに、非効率な(割にあわない)ギャンブルであることかについて。


宝くじのしくみは以下のとおりらしい。
胴元(例えば、総務省)は、数字が印刷された紙切れを一枚300円で販売する。100万枚売れると、3億円の売上。

抽選日には、ギャラの安い女性タレントを使って、当選番号を決定。一等に1億5000万円を払うとすると、残りは1億5000万円。女性タレントのギャラや経費を除いても、胴元(=例えば総務省)には、1億円以上が残る仕組み。
インターネット上のいろいろなサイトをチェックすると、控除率(=胴元が設ける割合)が55%(宝くじを買う人は45%しか還元されない)で、最も高い。
あるサイトによれば、宝くじは「バカのギャンブル」と呼ばれていた!
これからも、宝くじは買わないほうが良いかも。


ちなみに、ギャンブルで最も割の良いのは競馬(=胴元は農林水産省)と聞いたことがあるのでチェック。調べた限り、公営ギャンブル(競馬、競艇等)は、20%〜30%が控除(胴元の儲けは70〜80%)らしい。
意外と、ルーレット(欧州)あるいはバカラ(アメリカ)が2%弱。
欧州やアメリカに行く旅費が微々たる程度までかけられる人には、(政治家も含めて)、ルーレットやバカラは割の良いギャンブルかもしれない。

一般市民にとっては、特に首相が奇策を出す日本国民にとっては、人生そのものがギャンブルかも。


以下は、Amazonからの引用

商品の説明

内容紹介

『世紀の空売り』も『ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち』も超える、

金融業界をテーマとした快作が日本人の手によって誕生! 

身も蓋もなく、苦笑せずにはいられない人気ブロガーの筆致が冴えわたる。


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僕は海外の大学院で数理科学の分野で博士号を取得し、その後、東京で外資投資銀行のひとつに勤めはじめた。

何度か転職しながら、いくつかの外資投資銀行クオンツやトレーダーなどの仕事をしてきた。

そして、会社に勤務しながら、会社には秘密で、ブログ「金融日記」をかれこれ8年以上も書き続けてきた。

ファイナンス、経済学、そしてエネルギー政策に関する本もそれぞれ出版した。

外資投資銀行に勤めながらも、ジャーナリスト的な視点や経済学的な視点で、この激動の金融業界を内部から眺めることができる、

という世界のなかでも大変稀有なポジションに、いつの間にか僕は立っていた。


じつは、いま、世界の資本主義経済が大きな岐路に立たされている。

それはリーマン・ショック以降に左翼のおかしな連中が言い出した「強欲な市場原理主義が世界を滅ぼす」というような話とは違う。

いや、まったく反対なのだ。

このグローバル資本主義経済に欠かすことができない金融システムを担う世界の金融機関が、市場原理が働かない組織に成り果てようとしているのだ。

本書では、世界同時金融危機リーマン・ショックギリシャ・ショック、そしてユーロ危機に至る最近のマクロ経済の重要なトピックの解説を縦糸に、

そして、こうした経済環境のなかで激変する金融業界の赤裸々な内幕を横糸にして、これからの世界経済、そして日本経済の未来を考えていく。


また、良くも悪くも、日本社会に入り込んだ外資系企業というものの生々しい実態をお見せしようと思う。

外資系金融機関や、外資コンサルティング会社などに多くの日本の学生が就職し、

日本の伝統的大企業や日本の官公庁もこうした外資系企業とさかんにビジネスをしている。

外資系企業の実力、人事制度、報酬やリストラ、そこで働く人々の人となりやキャリアなど、僕の知っていることを包み隠さず書いた。

実際のところ、有名な外資系企業も、欧米のちょっといい学校を卒業しただけのふつうの外国人のサラリーマンが働いているのであり、

日本のオフィスでは多くのふつうの日本人が朝から晩まで働いているのである。

欧米の有名なファームだからといって何か特別な権威を感じる必要はまったくない。

それどころか、本書でくわしく論じるように、外資系企業の実際の業績は、日本のダメな大企業と同様にダメダメであり、

世界に多大なコストを押し付けて、世界中からひんしゅくを買っているトホホな会社なのだ。

だから気後れする必要はまったくないし、逆に日本から排除する必要ももちろんない。


それでは、世界経済を牛耳っていた外資系金融の終わりのはじまりを、本書でいっしょに見ていこう。


内容(「BOOK」データベースより)

「複雑すぎて潰せない」ために注がれる多額の税金。顧客との利益相反のオンパレード。人事、報酬、キャリア、リストラの生々しい実態…。そして、それでも明るい金融の未来について超人気ブロガーがコミカルに語る。


著者について

欧米の研究機関にて、理論物理学の分野で博士号を取得。

科学者として多数の学術論文を発表した。

その後、外資投資銀行に転身し、マーケットの定量分析、トレーディングなどに従事。

おもな著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』(ダイヤモンド社)、

『反原発不都合な真実』(新潮社)がある。


主催するブログ「金融日記」は月間100万ページビュー 。

http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa 


ツイッターのフォロワー数は7万人を超える。

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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

藤沢/数希

欧米の研究機関にて、理論物理学の分野で博士号を取得。科学者として多数の学術論文を発表した。その後、外資投資銀行に転身し、マーケットの定量分析、トレーディングなどに従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)