マネジメント

最新刊の雑誌(日経ビジネス:2011.9.19号)を読んで、チェックしておきたい項目をメモ。

幾つかの具体的な事例のみに基づいて一般化することはできないかもしれないが、

日本は技術力があるから大丈夫、というのは、ひょっとしたら過信(あるいは驕り)かもしれない。


@インド

心臓手術の価格破壊、心臓手術の料金は約1800ドル(米国では数万~10万ドル)。

デヴィ・シェティ医師。ナラヤナ・ルダヤラヤ病院(心臓手術専門病院)。マザーテレサの担当医。心臓手術のヘンリーフォード。

トヨタ自動車のように、高品質で低価格をもたらすプロセス革命が必要。規模の経済を追求。

手術室は23室。医師の担当は明確に分化。熟練医師は難しい手術のみを執刀。

週6日、一日12~14時間働く。(ただし、報酬は他の病院程高くないらしい。)

★「外科医はアーチスト、並はずれた経験をした者だけが、高いレベルに達することができる」

仕事は欧米の病院よりも過酷であるが、比類ない経験を得ようと、使命感に燃えた優秀な医師が集まってくる。

長時間労働で医療の質を下げないための工夫。例、広い窓、衛生環境(床ずれを起こす患者もいない)、クレームを電話で吸い上げて数時間以内に改善する体制。

医療費を支払えない貧困層のために独自の保険制度を創設。毎月22セント支払うと、心臓手術を無料で受けられる。

12億の人口のうち、貧困層(1日2ドル以下で生活)が75%(=9億)

貧困層は無料の眼科(白内障手術)

手術代を支払えたのは約半分、残りは無料診療。

有料手術の利益率を高めるために、1つの手術室に2つのベッドを入れ、交互に施術(先進国では規制のためできない)


ケニア

サファリコム社による携帯電話を使った金融サービス(キャッシュレスサービス)

M-PESA、SMSベースのサービス。SMSを送ると受信者は身分証明すればお金を受け取れる。

M-PESAの代理店数は、2万8000店。銀行のATMよりも便利


@UAE

GEMSエデュケーション社によるエリート教育の大衆化。ノーフリル教育。

学校を午前と午後の2回に分けて設備を徹底的に有効利用。

パブリックスクールの1年間の学費(約1万5000ポンド=190万円)を5000ポンドに引き下げて教育を提供。

中東、中国、インドでも運営。(→日本のエリート教育は???)


@ブラジル

エンブラエル社(航空機製造メーカー)

ボーイングエアバスに次ぐ大手。売上高53億ドル(4123億円)。

座席数50~130程度のリージョナルジェット機の需要拡大を取り込む。

マーケティングに基づいた航空機製造で強さを磨く。

入社したエンジニアを待つのは、18カ月の教育プログラム。

机上の設計からコンセプト機の開発まで経験。

航空機ビジネスのケーススタディのように経営的な視点も。

「航空機ビジネスすべて」という教育で、エンジニアのレベルを高める。

英語教育にも力を入れる。現場作業員まで、英語で受け答えできる。

教育の徹底。

日本からコンサルタントを招いて生産性の向上を目指す。5S…整理、整頓、清潔、清掃、躾

カイゼン」が一般的